スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

●展覧会「On bathing-水浴考」@国立近代美術館ギャラリー4

陽光の降りそそぐ牧歌的な自然の中で水浴を楽しむ健康的な肉体。
あるいは閉ざされた室内で、浴槽に身を浸すプライベートな情景。
川や湖や海浜といった屋外の水辺であれ、家の中の浴室であれ、
水浴する人物を表現した美術は多数存在します。

水浴図は、ヨーロッパ美術においては、ギリシア神話や聖書の物語に
由来する伝統的な主題のひとつでもありました。それは、水浴する場
面を見られる女性の裸体を描き出すことを定型としつつも、19世紀
以降の近代社会の推移や美術の展開とともに、その意味を変化させ
ていきます。

からだと水が触れ合うことから紡ぎ出される物語。そこには裸身に
対する官能的な欲望のみならず、人間と自然との関係や、生と死につなが
る根源的な主題が潜んでいるのではないでしょうか。この展覧会では、
現代美術にまで視野を広げ、当館所蔵の51点の作品を通して、
水浴図の豊かなバリエーションと今日的な意義を捉え直すことを試みます。
(東京国立近代美術館HPより転載)

小野竹喬展を見に近代美術館へ行ったのですが、小野巨匠は
流石に素晴らしく、人も思った程いなくてゆったり鑑賞。。。

巨匠↓
iono.jpeg

で、なにげにお茶でも。。。と館内をうろうろしてたら小さなギャラリーにて
企画展があったので覗いてみたら。。。これがけっこう良かった
のです。
on bathing3

入浴図。。。て言えば女性ヌードがやっぱ定番中の定番。
19世紀の印象派のマネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ。。
全ての名だたる巨匠が描きまくってますね♪
で、そーゆー画伯達は敢えて無視(っていうか所蔵品には
無いのでしょう:笑)し、「水浴」というテーマで展示。
明治時代の深海竹太郎のブロンズの裸婦、橋口五葉の
新しい浮世絵としての裸婦等、まあ、そんなもんかな(おい)
ってな作品群や、何故、坂本繁二郎の馬が!?。。。あ、
波打ち際でバシャバシャやってるから水浴か(笑)
何故か苦心惨憺な学芸員の姿が目に浮かび(笑)

ピカソの「ラ・ガループの海水浴場」は、いかにもピカソ。
やっぱ「上手いなあ」と再確認。その画面処理と存在感。
他の誰も描けません。(全身芸術家ですね。彼の彫刻も凄いの
ですよ。改めて熱く語ります)

で、一番心つかまれたのが、現代の日本女性作家達。
half awake2

楢橋朝子の「half awake and half asleep」(2004年)シリーズ。
作者自体が海の中に浮かびながら水中カメラで「海」を
写してるだけの作品なんですが、画面の半分を占める
濁った海のネットリしたうねりとリズムにはっとさせられます。

half awake1

half awake3

「半醒、半睡」。。。モモタは泳げないので、この
鼻まで沈んだ海の視界は、恐怖で一杯ですね(あらま)
身体を海に任せる「官能」も分かりますが、「恐怖」の
方が勝っちゃうってな「もったいないヤツ」(笑)
この危うい板子すらない!生と死のバランスを切り取ったカメラ・アイは
鋭いです。
on-bathing2.jpg

それと、塩田千春の映像「Bathroom」(1999年)
狭いバスタブの中の若い女性(作者かな?)が、桶でバスタブの
水を頭からかけ続けるのですが、なんとその水は
火山灰のような真っ黒でサラサラした泥水。
奇麗にしようとすればする程どんどん汚れて行くのです。
普通の裸の女性が水浴びする図からはかなりかけ離れた
圧倒的な視線への拒絶。モノクロなんですが、この
汚泥が鮮血にも見えました。

あんまり、気になったんでネットで調べたら、彼女は
大阪出身でベルリン在住の新進気鋭の作家のようですね。
糸を使ったインスタレーションが得意。
ああ。。。凄い!

shiota2.jpg

目が覚めたら糸にがんじがらめ。。。無呼吸で突然起きた感じ?

shiota4.jpg
K-SHIOTA-03-s.jpg

やっぱ、血だ(笑)。。。ありゃりゃ。。。

K-SHIOTA-01.jpg


ああ、どれも会場は大阪じゃ!展覧会で見たいですねえ。
東京でもやってるのかな?

そしてこの風呂は遠藤利克「欲動ー近代・身体」(1997年)
on-bathing1.jpg

天然ゴムのでかい風呂は何か一見ピラミッドの中の棺桶の
跡のよう。そばに寄ると、凄く生臭い!!(ゴムだもんな)
中に水がチョロチョロ注がれてるのですが、浅く,半身浴
にもなんねえ!(笑)廃墟にある見捨てられた水槽のよう。
もう,存在が「よっしゃあ!ひとっ風呂浴びるか♪」
ってな世界とは真反対です。

なんだかキモ怖くて、恐る恐る覗くと情けない
顔した自分の顔がゆらゆら映ってました。

スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。