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●映画「ハート・ロッカー」(4.5点)

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2004年、イラク・バグダッド。駐留米軍のブラボー中隊・爆弾処理班の
作業中に爆発が起き、班長のトンプソン軍曹が爆死してしまう。
代わりに派遣されて来たのはウイリアム・ジェームス二等軍曹。
彼は百戦錬磨のスペシャリストで優秀な技術を持つが、命知らずで無鉄砲。
規律とチームワークが絶対である軍隊の中で,とことん浮いてしまう。

部下のサンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵と何かと衝突するのだが。。。


いやはや、すっごく緊張しましたです!!!
こんなに最初から最後まで緊張しまくって見た映画って無いかも(笑)
多分本当の戦争も、こんなもんじゃない(当たり前か)
緊張だらけでしょうから。そういう意味ではキャスリン・ビグロー監督の
腕前は大したもんです。只ならぬ臨場感。観客を戦場に連れて行く。
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なんと言ってもイラク戦争の爆弾処理班という、ある意味地味な
(普通のドンパチものとしてはね:笑)ところに焦点を
当てたとこが凄い。
彼らの仕事は、街中のあらゆる所に隠してあるテロ用爆弾を
見つけ出し、その配線を慎重に切り信管を取り除くこと。
その危険たるや、普通の戦場より凄まじい。(実際死亡率が異常に
高いらしいです)

そう、目の前の敵を殺すのでなく、敵が仕掛けた爆弾を「殺す」のが仕事。

100105_hurtlocker_sub4.jpg

灼熱のイラクで40キロを超す「防御服」を着て危険物に向かう
足取りはトボトボ滑稽ですらあり、一見戦争映画に見えない。。。が、
見えない爆弾、市民に、廃墟に紛れて見えないテロリスト達ち
(誰もがテロリストに見える)の恐怖の中
絡み合った配線の、間違ったら確実命がぶっ飛ぶ配線の「正しい」
場所を切る作業。一時も気が休まりません。

hurt-locker.jpg

軍隊は規律正しくトップダウンで行動しないと命取りのとこ、
ジェームス君は頭のネジが数本抜けちゃってる。
防御服も「死ぬ時は気持ち良く死にたいから」着ないで現場に
近づく!!っていったい?
で、ちゃんと完璧に任務をこなす。。そのダイ・ハード振りは
尋常でありません(笑)
極限状態で狂わずに任務を全う出来るのはこーゆータイプ
なのかも。。。。と、思わせますね~~!!

hurt-locker2.jpg

この映画は、この「爆弾処理班の日常」を淡々と、描写し、
そこへ入って来た異端者が軋みを起こす。彼の実は人間的な
心をあぶり出して感情移入させる。。。ってな常套手段で
我々の仕事は敵を殺すんじゃなくて、テロを未然に防ぐ素晴
しい仕事♪と錯覚させるんだけど、バクダッド市民は何故
その自爆テロや終わりの無い爆弾を仕掛けざるを
得ないのか。。。ってな根本的な問題には踏み込まない。

ジェームスが紛れ込んだバクダッド市民の家に住む夫婦の
夫は銃を構えて興奮する彼に驚きつつも
「アメリカ兵はお客さんだ。ウエルカムだ。落ち着いて
座ってくれ」と諭し、奥さんは凄まじい勢いで出て行け!
って感じで追い出す。なんだか象徴的なシーン。

最初のシーンとラストのシーンでの「メッセージ」は明らかに
「反戦」なんだけど、「反米」でないのですよ。
何故なら明晰なこの女性監督は「敢えて」親米な表現を
取って、ぐっさりと、最後にアメリカ人の心に効果的に突き刺す
ことを選んだのでは?って感じがしますね。
誰よりも男前な監督。

ちなみに元ダンナさまのジェームス・カメロン監督の
「アバター」とは、同じ土俵で争う種類のものでは無い
です。

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