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できそこないの男たち/福岡伸一/光文社新書


ベストセラーの「生物と無生物のあいだ」の福岡伸一ハカセの新作。
よくニュースなんかで、ヒトゲノム解読!とか人間の祖先は
アフリカに住む一人の女性から発生した!とか、生物学的なトピックス
が取り上げられるけど、。。。で?それが何か?ってな、一瞬へえ!と
思いつつ、いまいちよく分からずに、なんとな~く忘れ去ってる
ことって多い。
モモタは高校の時、理科は生物を取りました。その教科書に
ワトソン・クリックのDNA二重らせんの記述があり、発見されて
まだ20年くらいだったのにもう教科書に載り(普通なのかな?)
「生物学の世界は日々発見の世界なんだよね。毎年のように
教科書の内容がかわるんですよ♪」」と語るミトコン(先生のあだ名。
細胞内のミトコンドリアのことですね。クネクネしててとりとめ
無かったし:笑)のキラキラした目を思い出します。

で、この本。目からウロコ。いやはや、男性は目にウロコつけたく
なるでしょう。この本は社会学的ではなく「生物学的」に、男女
どちらがデフォルト(基本形)か、ってことを書いてます。
それはどっちが上だとか下だとかとか優秀かとかってな
ことでなく、「生物学的事実」として。

この本の第七章「アリマキ的人生」が象徴的エピソード。
よく草花にみっちりついてるアリマキは、なんとメスしか
いない。日々、自分のクローンを生み続けるんだけど、
冬期の厳しい環境を越える為に秋口になると、オスを
生み始める。オスはただ、秋が終わるまでにメスと
交尾し続け、卵を産ませ、死に絶える。仕事は、交尾のみ!
春に孵るのはまたしてもメスのみなのですよ。。(およよ)
ほんの一瞬現れたオスによってメスとメスの遺伝子が
わずかに交換されたわけですね。
ええ、単為(たんい)生殖なだけじゃん!ってことですが(笑)
でも、それだと、環境の大きな変化で全滅しちゃう可能性が
あるので、オスが必要になったわけです。
「本来、すべての生物はまずメスとして発生する。
何事もなければメスは生物としての基本仕様をまっすぐ
に進み立派なメスになる。このプロセスの中にあって、
貧乏くじを引いてカスタマイズを受けた不幸なものが、
基本仕様をそれて困難な隘路へと導かれる。
それがオスなのだ。ママの遺伝子を,誰か他の娘の
ところへ運ぶ「使い走り」。現在すべての男が行ってる
ことはこういうことなのである。アリマキのオスであっても
ヒトのオスであっても。」(本文より)

この本は、最新の分子生物学の説明だけでない、福岡
ハカセの文学的考察や語りが魅力的。業界での仁義無き
先陣争いのエピソードも凄いし、最後の、ハカセが語る
「アノ感覚」(射精時の快感ですな:笑)の考察などは
微笑ましく感じましたぜ。

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